第7大隊
7th AIR GROUP
台湾は、中国大陸を台湾海峡の対岸に見る西海岸線と太平洋側に開く東海岸線があるが、昔から平地の多い西海岸線を中心に経済文化が発展を遂げてきた。東側は海岸近くまで山脈が迫り、極めて厳しい地形をなしていた為、道路も鉄道も建設は難工事となりがち、それ故全ての面で整備が遅れていたのである。どちらかと言うと景勝地が多く観光で訪れる場所として位置づけられていた。その中に在って比較的平地に恵まれ都市として発展して来たのが台東市で、此処には戦後に大きな空軍基地が建設された。他の空軍基地の多くは 日本統治時代に作られた飛行場を拡張して空軍基地にしているが、この基地だけは中華民国政府により1970年初頭に作られたまったく新しい基地である。正式名を”台東志航基地”と言い、台湾空軍で唯一人名が付けられている航空基地なのである。李志航とは日中戦争時の中国空軍の英雄である。
 しかし 我々マニアにとってもこの基地を訪れるのは相当の覚悟が必要であった。何せ交通が不便で台北からは飛行機を使わない限り行けないし、鉄道を使えば何時間もかかる。車であれば一旦南の塀東まで下って東海岸を北上するしかなかったのである。(2004年10月 記) 
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Insignia of 737th TFW
Wings

右写真の尾翼アップ3枚組を見ると、塗装時期により微妙に色合いが違っており面白い。第7大隊徽の龍の頭であるが、背景の色、角の色、顔の色などが不統一であり、塗装の時期によってパターンが何種類かあったのだろう。そして太陽光線による塗装の劣化とが組み合わさり機体毎に違う色合いとなってしまったが反って興味深い結果である。

Insignia of 7AG
737TFWの各中隊の中で第46中隊だけはアグレッサー部隊として、第7戦術戦闘機大隊(7AG)に属さない独立部隊になっており 初期から中隊インシグニアを尾翼に入れていた。その他のF-5E部隊は、1990年代初頭に大隊インシグニアを大きく尾翼に書き込み魅力的なターゲットとなった。
45 TFS
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44 TFS
現在 台湾空軍には以前の大隊という単位が無くなって 全て戦術戦闘航空団と其の傘下の飛行隊(TFG)となってしまったが 尾翼に龍のインシグニアをつけた嘗ての大隊は、東部にあったこの第7大隊と花蓮にあった第8大隊の2つで 中国の伝統シンボルをインシグニアにしていた。特に第7大隊は、大きな龍頭のインシグニアで デザインにも優れていた為 2007年の今でもF-5の尾翼を飾っている。(2007年10月27日 記)

台湾の友人が撮影した第7大隊所属のF-5E編號「5326」序號「30096」である。新竹に数機で飛来して数日間 ミサイル用のターゲットをつるして訓練をしていたそうである。